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製品説明

水中油型エマルションと呼ばれる水中に分散した微小油滴中に、分散を工夫してナノサイズのダイヤモンドを高濃度で閉じ込めたことを構造上の特徴とします。更に、この油滴には摩擦面に良く吸着し、潤滑作用を高める仕掛けを施しております。このような設計仕様により、摩擦面にせん断負荷がかかると、ナノダイヤモンド微粒子は膜状の層を形成し、粒子同士の滑り潤滑で摩擦抵抗を下げると共に耐焼き付き性能を向上させます。
更に、摩擦環境を整えることで、当該ナノダイヤモンド微粒子を摩擦面へ物理的に高濃度で埋め込む(Tribo-Coating:トライボコーティング)ことが可能です。これは摩擦現象を活用した一種のナノ微粒子コーティング機能と呼べるもので従来にない新しい特徴です。これによって、高負荷下の摩擦環境でも、安定した低摩擦稼働が実現可能となります。
「D3Xシリーズ」(3種類の製品を準備しております。詳細は、ここをクリックし事業案内をご覧ください)の提供では、お客様の潤滑改善ニーズ・目標を伺い、現状の摩擦環境を拝見して、有償のコンサル活動・技術支援を通して最適仕様品を調整、お客様の目標達成を支援致します。当該D3X製品の作動環境を最適化するため、場合によっては、摩擦部品の材質変更をお願いすることもありますのでご了解下さい。

導入メリット「D3X潤滑機能を適用するメリット」

I. 加工分野への適用:例. 切断、冷間鍛造、転造等々
1. 工具や金型の長寿命化を通じて、加工部品の加工精度・歩留まりの向上とメンテナンス等固定管理費を低減できる。
   例えば、切断等では、機器・装置が負担する負荷トルクが低下するので、当該設備へのdown sizing効果が実現出来る。,br>    当該機器の設計・製造では、down sizing新製品の開発、使用者側では、設備投資費等の低減等を実現できる。
2. 稼働時の静音化を実現できる。
II. 機器・システム運動部への適用:主にコーティングの適用にて、摩擦抵抗を大幅に低下することで、駆動powerのdown sizing設計や位置決め精度の向上、静音化等が可能となります。当然の帰結として、製品仕様の向上にて製品の高付加価値の実現と使用者側へ新たな価値の創造を提供できます。
III. トライボコーティングの活用:より過酷な摩擦環境、例えば高温、高負荷環境等、又極圧剤が使用不可の分野など。
この適用については、お客様のコーティング対象・動作環境等を把握させて戴いた上で、有償の技術支援にて対応致します。目指される摩擦性能・環境の目標達成に向けて、提供製品仕様、コーティング環境等の最適化実証で積極的に支援致します。

基本的には、消費エネルギーの低減とそれに伴う工具寿命延長やメンテナンス容易化、機器性能の向上が大きなメリットとなります。

具体的な適用例

Ⅰ.加工分野への適用例
1.Al系素材の切断加工、冷間鍛造、深絞り
   期待効果:工具、金型への凝着・摩耗防止、加工の安定化
2.ステンレス鋼等粘い鋼の冷間鍛造、パイプ加工
   期待効果:極圧剤等使用を回避出来るので医療機器製造等で利点
3.転造ブランク等の切断加工
   実証効果:工具性能の長寿命化による歩留まり向上、作業環境のクリーン化・静音化

Ⅱ.封止型、循環型環境潤滑への適用例
1.マシニングセンター等の潤滑・冷却媒体
   期待効果:摩擦・振動発熱の著しい低減による温度管理品質の向上で高精度加工を実現
2.メカニカルシールの潤滑・冷媒
   期待効果:チラー装置との併用にて消費電力の低減、また高精度加工仕様・高価なシール素材から汎用素材品への変更が可能
3.減速機
   実証効果:効率の向上と当該の回転数依存性の解消、駆動モータのdown sizing

上記実証効果を明示するために、図3には、封止型環境でD3X潤滑(ここではD3X II)を適用した際の効率に及ぼす出力、回転数の影響を従来グリース潤滑の場合(図4)と比較して示します。 D3X潤滑の適用により、総じて効率はグリース潤滑より大幅に向上します。とりわけ、グリース潤滑で認められた効率の回転数依存が大幅に縮小したことは、駆動制御上大きなメリットです。実証戴いた企業様からは、“以上の効果は、減速機を駆動するモータパワーを1/2にdown sizing可能”との評価を戴いております。 グラフ












Ⅲ.トライボコーティングで期待できる機器性能の向上
1.リニアガイド等位置決めデバイスへの適用
   期待効果:起動トルクの低減等でモータ出力のdown sizingや位置決め精度の向上
2.コンプレッサー等回転摩擦・シール要素部品、先行待機ポンプの軸受け等への適用
   期待効果:稼働温度等負荷耐久性の向上、エロージョン摩耗対策・ドライ運転

その他多様な分野への適用と期待効果が想定できる。究極のトライボロジー技術である“ドライ潤滑”の実現へ挑戦していきます。

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